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interviewみらいクリニック
院長 今井一彰先生

福岡県の博多駅近くで内科医をしながら、予防医療を目的とした体操を発案され、多くの書籍も執筆されている今井先生に、長年愛用されている Realforce キーボードと予防医療の目線でキーボードを打つ姿勢、キーボードとストレスについてお話を伺った。

予防医療の知識を患者さんに伝えるため本を執筆

今井先生の専門は内科医ですが、風邪予防の「あいうべ体操」や、姿勢矯正、冷え性などに有効な「ゆびのば体操」など、多くの本を出されています。まずは、なぜ多くの本を出されているのか、そのあたりをご説明いただけますか?

今井先生

もともとこれらの本を出した理由は「できるだけ患者さんご自身でセルフケアをしてもらい、それで医者にかからない身体作りをして欲しい」というのがメインの考えで本を書いて出しています。というのも、普通の患者さんは具合が悪くなってから病院に行って薬をもらって良くなるというのが普通のパターンですが、悪くなる前に予防として病院に行って、悪くならないようにするというのも一つの考え方で、持病などで悪いところはあるけれども、良くなる方法を知ってもらい病院にできるだけかからないように予防するのも方法だと思ってやっています。

良く言われる例として「飢えた人には魚を与えるよりも魚の釣り方を教えよ」とありますが、今の医療はどちらかというと魚を与えるだけなのです。でも本来は、魚を与えられなくても自分自身でどうにかできる「魚の釣り方」を見つけられるほうが良いわけです。ただそれはとても大変で、そのような方法を教えてくれる人はいないのですね。そこで僕のところに来られた患者さんに自分自身でどうにかできる方法を説明するのですが、話すのも長くなるのでとても大変なわけです。僕は1人ですが患者さんは違うから。

先生1人に対して患者さんは大勢ですものね。

今井先生

そうなんです。そう思ったら本にしたほうが、「これを読んでください」と本を渡せばよいだけなので、書いてしまったほうが早いと思い、本を作ろうと思ったんです。

それで、多くの本を出されているのですね。

今井先生

はい。初めは本を出版会社から出すことができないので、自費で出版したり、まだインターネットが一般に広がってないときでしたが、自分自身の考えをネットに載せて読んでくださる方がいれば良いと思いホームページにも書いていました。そうすれば、事前に分かってもらえて説明しなくても良くなると思ったのです。

それでは、具体的に「あいうべ体操」の本を出された背景を教えてもらえますか。

今井先生

学生時代からちょっと違った治療が出来ないかと漠然と考えており、当時はまだ珍しかった漢方薬って面白いと思って漢方治療を学びました。漢方治療は患者さんとじっくりと向き合いとても魅力ある治療でした。ところがある時ふと思ったのです。災害が起こって薬の供給が途絶えたらどうするのだろう、戦争や大気汚染というものが発生して薬が作られないという状況にどう対応すれば良いのだろうと。あ、薬を使わない治療をしないといけないんだと、そのときに気づいて、薬を使わないためにはどうすれば良いのかなと考え調べ始めました。今で言う予防医療の走りみたいなことをしなきゃいけないなと考え調べ始めました。そうしたら、なんと口に行き着いて、口を綺麗にすると病気が起こらないのか、薬を使わなくて良いのか、と衝撃を受けたんですね。口がこんなに大事だったんだと。それが始まりです。

本の中で書かれている口呼吸の問題ですね。

今井先生

そう。なんでこの人達は口が悪くなるのだろうか…毎日歯磨きもしているのに口が悪くなるのはなぜだろうかと…。よくよく聞いたら口で息をしている人がいるとわかり、口で息をしてはいけないんじゃないか、おかしいのではないかと思い始めました。それで鼻で呼吸するのと口呼吸ということを初めて知って、これに自分の医者人生をかけようと思いこのことを広めて、皆、鼻呼吸になったら元気になる訳です。もっと広まったらたぶん楽になりますよ、医者も患者さんも。

本を読ませていただき、気をつけるようになりました。

今井先生

鼻でブロックすることができれば、風邪やウィルスというのは抑えられることが多いわけです。

それはお医者さんから言われないと、なかなか気づかないですね。

そうですね、それは僕も分からなかったです。医学部でもまったく習わなかったので。そこから入って、実際に鼻呼吸をすることはとても良いことだよ、と。今の医療は起こったことだけに対処するのですが、予防医療として病気が起こらないようにするのが大事なのです。それでもう、どんどん講演などで喋ったり、この Realforce キーボードでたくさん打って書いたりしました。

Realforce との出会い

たくさん使っていただいてありがとうございます。それでは、今お使いの Realforce キーボードとの出会いについて教えてもらえますか?

今井先生

2014年ですので、約6年前ですね。一太郎2014と一緒に買って今も毎日使っています。 ただ、その前の Realforce 108UBK を2009年に買って現在は息子が使っています。その 108UBK モデルを買って良かったから、ジャストシステムさんのモデルを買いましたね。このキーボードはだいたい2万円くらいするじゃないですか。最初に購入するときは相当迷った思い出があります。キーボード自体に迷っていて、どれを使ったら良いのか分からない状態で、ネットの評価を見たら Realforce がとても高い評価で。有名なメーカーのエルゴノミック配列のキーボードが1万円くらいで、それより高いキーボードを買う人がいるということをちょっと信じられなかった記憶があります。見た目は会社で使うようなキーボードだけど、ネットでの評価はとても高いので、そこに意味があるのかなと思って買いました。

エルゴノミック配列のキーボードと比べるとデザインも普通ですからね(笑)

今井先生

普通、2万円のキーボードなんて買わないです(笑) どう考えても…よっぽどじゃない限り…きっと、よっぽど困っていたんでしょうね(笑)

今使っている Realforce が2台目で、既に注文してこれから送られてくる最新モデル Realforce Custom Edition The RED(R2SA-JP4-RD)で3台目です。今はもう Realforce しか使っていないです(笑)。

3台も買っていただきありがとうございます。

今井先生

Realforce に出会うまでにキーボードは色々と買いましたよ。エルゴノミックキーボードも使ってみましたね。パームレストが付いていて、形とかイメージからするとあの形が良いような感じがして一時期使っていたけど、僕にはしっくりこなかった。僕はとにかくたくさん書きますので、キーボードを毎日打っている。だから、書くことのストレスはとても嫌なんです。この Realforce はサッと入力した時もきちんと順番通りに入力されて答えてくれるからとても楽なんです。ところが、それまでのキーボードは、押したかどうか分からなかったり、自分で押したつもりが、他のキーに行ったら押されてなかったりして、文章がよくゴチャゴチャになりました。それで Realforce に変えましたね。

それは、複数のキー同時押しに対応したNキーロールオーバー機能を気に入って選ばれたということですか?

今井先生

色々と機能があるのは知っているけど、僕はそこは良く分からない。でも使うと違う。何が良いかと言われると、良いから良いとしかなかなか言えないのです。説明は何回も読んだのですけど…

機能説明の内容がわかりづらくてすみません(苦笑)

今井先生

結局、キーボードは実際使ってみて自分に合うか合わないかですよね? この Realforce は、押したつもりで次のキーに行かないというのが良いですね。押してないキーは押せてないのが分かる。なぜ分かるのか、その理由は良く分からないけど、押したつもりで次に行ってしまうような間違いがこの Realforce では起こらない。押したら押したことが分かって、こちらが間違ったキーを打ったと思ったら自分が間違いだと分かる。他のキーボードでは少しキーの端に指が当たると入力されてしまったこともあるし、逆に押したと思っても入力されないこともあった。そこがコントロールできる。デジタルみたいな感じで0と1がハッキリとしているので、そこが良いですね。

キーボードを打つ姿勢

それはフェザータッチと呼ばれるソフトタクタイルフィーリングのキースイッチ荷重特性によるものかと思います。それでは、予防医療的にキーボードを打つ姿勢で気にすべきところはありますか?

今井先生

キーボードを打つ姿勢はどちらかというと椅子が決めるので、椅子にこだわったほうがいいかなと思いますね。ただ言い出したら角度だとか出てくるので難しいと思いますけど…。とにかく日本の場合だと座位で過ごすことが多いですから、こういうふうに顎が上がって口がポカンと空いてしまう。僕は鼻で呼吸してと言っているので、鼻呼吸にすると背筋が伸びた状態になります。実際には口の中の舌を上にあげると鼻呼吸になって姿勢が良くなる。舌を上げた状態では姿勢が悪くなりにくいんです。舌が下がってしまうと必ず口が空いて姿勢が悪くなるんですよ。

悪い姿勢の例良い姿勢の例

その猫背スタイルはよく見ますね(笑)

今井先生

舌が上にあるともともとの姿勢が良くなる。舌の位置を気にしながらだと姿勢が悪くなりようがないですね。

本当ですね。これは面白い発見です。

今井先生

姿勢を気にしながら作業はできないので、舌の位置だけを気にするようにしてください。舌の位置を上げるだけでこの状態に近くなりますから。

キーボードとストレス

キーボードを打つ姿勢の矯正方法について教えていただきありがとうございます。それでは、キーボードまわりのストレス回避についても伺えますか?

今井先生

私の知り合いで、キーボードは病院に許可をもらって特別に Realforce に変えて使っている医師がいます。その気持ちとても分かるんです。診察のときって、ちょっとしたことが気になると、どの仕事もそうですけど、そのちょっとしたことでミスをしたり集中力が途切れるわけです。
キーボードを打っているときに誤入力などで駄目になると嫌じゃないですか。これって医療ミスに繋がる。それで患者さんに間違いがあったらいけないわけです。患者さんを診察するのは医者にとってとても集中するので、その他のことでストレスがかかるのは嫌なんですよ。患者さんを診察することだけに集中したいのです。

そう考えると、僕は椅子にもこだわっています。1番初めに買ったのは病院の勤務医のときで、とにかく変な椅子に座りたくないと、診察中は椅子にずっと座っているわけですから、診察が気持ちよくないと言ってこれだけ自分で買って、診察室を移動するときは椅子だけ移動させてっていうのをやっていましたね。ちょっとしたことなんですけどね。そういうストレスになるようなものを排除していって患者さんに集中できるような状態を作っていった結果が今の環境なんだと思います。この Realforce のキーボードであり、この椅子ですね。ストレスってちょっとしたことなんですよね。僕は思うのですが、大きなストレスって、人間は逃げるんですよ。逆にちょっとした小さいストレスは耐えて我慢してしまう。でもそれが駄目なんです。ストレスは積み重なっていきますから。

ストレスを避けるために、診療の仕事中はご自身で良いと思われるキーボードや良い椅子を使用されているのですね。

今井先生

もし、隣の人がずっと鼻かんでいたり溜め息ばかりしていたら、大きなストレスじゃないけど嫌でしょう?

はい、気になってしまいますね。

今井先生

それなんですよ。その小さなストレスを自分自身に許容すると自分自身の仕事に差し障りが出ます。ちょっとした小さいストレスをいかに最小限にするかだと僕は思いますね。その小さいストレスを排除して、できるだけ良い状態で患者さんときちんと向き合ってフィードバックすれば良いわけですから。僕が思うだけですが、小さなストレスの積み重ねで医療ミスなど悪い方向に行ってしまうと困りますからね。

ストレスは蓄積しますからね。 Realforce を購入された方からも、購入前は他のキーボードと比較されて価格を高いと感じられ迷われるのですが、そのストレスを乗り越えて Realforce を購入されると、そこからは「なぜ最初からこれにしなかったのだろう。もっと早くから Realforce にしていればこんなに気持ちよく仕事できたのに」という話をよく聞きます。

今井先生

PC買うときにキーボードが付いてくるからですよ。あれ、いらないです(笑) 毎回捨てないといけない。でも今使っている Realforce が2014年でしょ?  6年使って全然平気ですから。もう他のキーボードのことを考える必要がないです。買うまでは迷うじゃないですか、これがいいのかな、あれがいいのかなと。もう迷う必要がない。あ、この迷うのって、またストレスですよ。例えばスティーブ・ジョブズとか、マーク・ザッカーバーグとか同じ服装しかしない。あれは決断する能力を下げないためですよね? 決断すればするほど、その能力は削がれていくので選択肢を減らすのは凄く大事。僕の場合は他のキーボードに目移りがしなくなる訳ですから。迷う可能性が無くなるだけでもストレスフリーです。 Realforce になるまでは相当迷いましたけどね。ちょっとした小さなストレスで、例えば足裏の米粒が気になってパフォーマンスが落ちるみたいなことです。米粒を取ったら簡単なんだけど。

Realforce は発売して19年になりますが、10年以上使っている方が多くいますので10年間迷う必要がなくなりますね。

今井先生

PCに付いてくるメンブレンキーボードだと、1年くらいで壊れて、取っ替えて、取っ替えてってやって、キーが簡単に外れたり、同じキーだけ認識しなくなったりとか大変でしたね。Realforce に変えてからはすごく気持ちよく打てていて、何かの拍子に他の人のキーボードを触らないといけないときに打ちづらくて触れない、となってこれって不思議だなと思いましたね。

先程伺った新しく購入された Realforce Custom Edition The RED(R2SA-JP4-RD)は静音仕様ですから、今度はキースイッチの音も静かです。

今井先生

これでまた僕はストレスが無くなりますね(笑)